• 貴族ヒアルが流れるって本当?

    鼻翼基部へのヒアルロン酸注入=貴族ヒアル。

    ほうれい線を改善させるのによく行われる治療です。

    でもほうれい線へのヒアルロン酸注入は移動のリスクがあるのでは?

    という心配の声もよく聞きます。本当にそうでしょうか?

    一言、ほうれい線へのヒアルロン酸注入と言っても注入方法はいくつかあります。

    注入層だけでもざっと骨膜上、深層脂肪、皮下脂肪層、真皮内の4通り、

    そこに塊(ボーラス)、面(ファニング)、線(リニア)で入れるのかの3通りの中から

    患者様の状態に合わせながら注入方法を選択しますが、

    見た目として一番ナチュラルで綺麗に仕上がるのは、

    まず骨膜上に注入してほうれい線を可能な限り立ち上げた後、

    最小量のヒアルロン酸を皮下、皮内に線状、面状に注入することです。

    ほうれい線周りは唇につながる筋肉が集まっているので

    浅い層にたくさんのヒアルを入れると

    筋肉の収縮に合わせて、笑顔時にモッコリと膨らむリスクがあります。

    施術直後は綺麗でも、しばらく経ってからヒアルが少し吸水して膨らむこともあります。

    なので深い層に入れるのがbetterではあるのですが、

    基部には骨膜上にdeep pyriform spaceという空間があります。

    基本的にヒアルロン酸は密な組織の中に入ると、スルスルと移動するようなことはあまりないのですが

    やはり空間が存在するとヒアルの注入方法や製剤によっては流れるリスクがあります。

    つまり1カ所に大量のヒアルを入れると垂直方向にリフトアップするだけでなく、

    その空間をつたって周りに広がる可能性があります。

    なので私は骨膜上に注入するときは、ヒアルをピンポイントに細かく打ち分けるようにしています。

    ヒアルを1カ所に塊で入れると

    ある一定量を超えるとそれ以上垂直には立ち上がらずに

    雪崩を起こすように周囲に広がる可能性があるからです。

    そして以前にほうれい線にヒアル注入をしている場合は

    すでに入っているヒアルの位置、深さをエコーで確認するようにして

    できればその部分と別の位置、深さに入れるようにしています。

    ヒアルって何年か経過しても結構残っていたりするので、術前評価がとても大事ですし、

    ほうれい線にばかりヒアルを入れている場合は

    お顔の外側へのヒアル注入や、デバイス、スレッド治療などで

    ほうれい線をリフトアップすることをお勧めしています。

    なんでも一つの部分、やり方に固執するのは良くありません。

    注入方法一つにとっても細かく使い分けることで、流れるリスクを最小限に、

    ナチュラルな仕上がりにすることが可能です。

  • 実は難しい目尻ボトックス

    ボトックスをするときに

    必ず治療部位の候補に挙がるのが目尻ボトックス。

    目尻の笑いシワはとても素敵だけど、

    過度な収縮は笑顔の時に目が細く小さくなってしまったり、

    加齢による皮ふの老化(薄くなる)で刻まれしわになってしまう原因です。

    目尻ボトックスってただ目尻のシワのあるところに打つだけでしょ?

    簡単でしょ。って思うかもですが、

    意外とこれが難しい。

    なぜなら目尻のシワの原因になっている眼輪筋は

    眼窩(眼球が入ってる骨の穴)の周りをぐるっと囲む円形の筋肉なので

    その一部をのみを治療すると、必ずどこかに歪みが来るから。

    一番多いのが、目尻のシワを治療すると、目頭側の小じわが悪化するという例。

    目尻の外側だけにボトックスを打つと、

    眼輪筋の収縮バランスを崩して内側にしわ寄せがきます。

    また表情筋同士はとても近く協調運動するので

    眼輪筋に近い筋肉とのバランスにも変化が生じる可能性があります。

    つまり皺眉筋や前頭筋とのバランス変化によって眉位置が変わったり

    上唇鼻翼挙筋や鼻根筋とのバランス変化によってバニーラインが悪化する可能性があります。

    つまりその方の表情筋全体のバランスを見つつ

    そのバランスを変えつつ治療するのか、バランスを変えずにシワだけ薄くするのか

    それを考えないと適切な治療はできないということです。

    そうすると治療部位や単位数は自ずとオーダーメイドになってくると思います。

    医師の腕の見せ所ですし、注入治療で一番奥深いのはボトックス治療であると言われる所以です。

    「気になっているのは目尻のしわだから、目尻だけ治療すればそれでいい」

    それを一度、「お顔全体のバランスを整えながら目尻の治療をする」という考えを持って頂けると

    さらにボトックス治療の魅力を感じて頂けると思います。

  • 春先のうっかり日焼けには。

    最近一気に春めいて、というかもはや暑いレベルになっていますが、

    気持ちのいい行楽日和に、紫外線が思ったより強くて

    うっかり日焼けしてしまったという方、いらっしゃるかもしれません。

    肌が紫外線のダメージにさらされると数時間以内に活性酸素、炎症性サイトカインが放出されます。

    そしてそれに反応してメラノサイトの活動が数日以内に活性化されます。

    つまり日焼け後数時間で、メラニン産生に向けてのスイッチが入ってしまうので、

    日焼けしてしまったと思ったら出来るだけ早く

    冷却、抗酸化、抗炎症、鎮静、保湿を心がけてください。

    例えばホームケアなら

    ガーゼを巻いた保冷剤での冷却、

    ビタミンC、E、Lシステイン、アスタキサンチン、ナイアシンアミドなどの

    抗酸化作用のある成分の内服、               

    トラネキサム酸、グリチルリチン酸で抗炎症、セラミドなどでの保湿がお勧め。

    炎症が強く、その時間が長いほど色素沈着しやすいので、

    出来るだけ早く炎症を落ち着けましょう。

    数日以内にクリニックに行けそうなら

    高濃度ビタミンC点滴、イオン導入やエレクトロポレーション、LED照射などが効果的。

    そして炎症がある程度落ち着けば、

    今度はいかにメラニン産生を減らすかが勝負。

    トラネキサム酸、ビタミンC、ナイシンアミドはメラニン産生を抑制する効果もあります。

    スキンケアとして塗布したりサプリで積極的に内服しましょう。

    最後に数週間経って、日焼け後の色素沈着が出てくれば

    軽いピーリングやレチノールなどで

    ターンオーバーを促すのもおすすめ。

    春先は油断してうっかり日焼けをしやすい時期。

    それが積み重なるとシミ、しわなど肌の老化にもつながりますので、

    日焼け止めをこまめに塗り直したり、帽子や日傘などを常備しつつ

    日焼けしてしまった場合は美容医療の力を借りながら出来るだけ早く対処しましょう。

  • 口横のカーテンしわが気になる

    笑った時に頬〜口横にできるカーテンしわ。老け見えの原因ですよね。

    主な原因としては筋肉の動きと皮フの薄さ。

    笑顔を作る時に

    大頬骨筋という頬から口角に向かって伸びている筋肉が収縮するのですが

    その動きがダイレクトに皮フに伝わることでしわができます。

    じゃあ大頬骨筋の動きをボトックスで止めれば良いのか?ですが

    話はそんなに単純ではありません。

    大頬骨筋は口角を上げて笑顔を作るのに主な役割を果たしているので

    直接ボトックスを打ってしまうと口角や頬が上がりにくくなり

    笑顔のバランスが崩れる可能性が高いです。(つまり可愛く無くなります)

    じゃあどうするか?大頬骨筋の負荷を減らすことで過度な収縮を抑えること。

    ボトックスリフト(広頚筋ボトックス)です。

    広頚筋はフェイスラインを中心に広く分布して口角や下顔面を下に引っ張ります。

    その力は加齢とともに強くなる傾向にあり、下に引っ張る力が強くなるほど、

    笑顔の時に大頬骨筋をはじめとする挙上筋が頑張ることで口角を上げざるを得ない。

    つまり過度に収縮して頬のカーテンしわを作ってしまうので

    下制筋の下に引っ張る力をボトックスで緩めて挙上筋の負荷を減らすことで

    カーテンじわが改善されます。

    また皮フや皮下組織が薄いと筋肉の動きに釣られてそのまま動いてしまうので

    肌育や熱デバイス(XERFなどの高周波治療)で肌に厚みを持たせると共に、

    ほんの少しのヒアルロン酸で皮フと皮下組織の間にクッションを置いてあげると

    カーテンじわがよくなります。

    特にCGスタイラーは架橋ヒアルでほんのりボリュームを増やしつつ、

    ペプチド配合で肌育も出来るのでとても効果が良いのでおすすめ。

    原因に合わせて治療することで、ナチュラルに美しい口周りになりますよ。

  • エイジング世代のナチュラルおでこヒアル

    「丸いおでこは女性らしさの証」SNSなどでよく聞くセリフです。

    確かに変化が分かりやすくお顔の印象がガラッと変わるので

    唇やアゴと並び人気の治療部位の一つです。

    でも丸いおでこが万人に似合うかと言われると意外と難しかったりします。

    確かにピンポイントで見ると丸いおでこは美しいですが

    お顔はおでこだけで成り立つわけではありません。

    おでこから、こめかみ、目の下、頬、あごに至るまで

    全体のつながりの中でのおでこなのです。

    つまりおでこを丸くするなら、

    他の部位もそれと同じだけのボリューム感がないと不自然です。

    でもその丸いおでこに釣り合うだけのボリュームを頬や目の下などを入れるとなると?

    ちょっとやりすぎ感が出てしまいます。

    なのでおでこにヒアルを注入するときは他のパーツに比べて悪目立ちしないか?

    お顔全体に馴染むか?を考えながら治療する必要があります。

    一般的におでこのエイジング変化は眉上の痩せから始まることが多いです。

    なのでその人のおでこの一番高い部分は積極的に治療せずに(ボリュームを足さずに)

    そこにつながるような形で、

    眉上など萎縮が始まっている部分から優先してボリュームを補っていく

    濃淡、緩急をつけた注入方法がナチュラルな仕上がりの秘訣です。

    またおでこは骨から皮フ表面までの距離(厚み)が少ない部位。

    適切な層に入れないとヒアルの水っぽさが出て

    ブヨブヨ、ボコついてしまったり

    遅発性のアレルギーのように後から腫れるリスクのある部分です。

    また目の上から主要血管が出ているので

    塞栓症のリスクも高めの部位です。

    エコーで針先が確実に骨膜上かつ血管内に入っていないことを確認しながら

    安全第一に注入することが大切だと思っております。

    おでこヒアルは一度入れると、

    場合によっては2年以上長持ちするコスパの良い治療箇所です。

    お顔全体に馴染んで飽きのこないナチュラルな仕上がりがおすすめです。